星峠の棚田 〜未来へ繋ぐ300年の歴史〜
新潟県十日町市にある星峠の棚田は、300年以上に渡り受け継がれてきた、日本に誇る里山風景です。約200枚もの田んぼが連なり、その姿はまるで魚の鱗のよう。四季折々に異なる表情を見せ、特に雲海が広がる早朝や、水田が鏡のように輝く「水鏡の季節」には、日本全国のカメラマンや世界各国の観光客が訪れます。その美しさと歴史が評価され、2022年には農林水産省の「つなぐ棚田遺産」にも選ばれました。
「星峠の棚田を守る会」は、この貴重な棚田を未来へと受け継ぐために地元の有志が2013年に発足し、保全活動に取り組んできました。先祖代々受け継いできた棚田を守り、次世代へと繋げる活動に力を注いでいます。
実は、星峠の棚田は、日本を代表するブランド米「魚沼産コシヒカリ」の隠れた発祥の地とも言われています。かつて、魚沼地方のお米は評価が低く、「鳥またぎ米」とも呼ばれていました。しかし、1956年に「越の国の光になってほしい」という願いを込めて開発されたコシヒカリが導入され、新潟県が「日本一うまい米づくり運動」を推進。その結果、1969年に新潟の奨励品種となり、日本一の美味しいお米へと進化しました。この時から、魚沼の米農家が購入していたのが、越後まつだい産、今の「星峠棚田米」です。丹精込めて育て上げた、300年の歴史を受け継ぐ特別なお米をぜひ一度ご賞味ください。
一方で、高齢化や離農が進み、棚田の維持が年々難しくなっているのも事実です。そのため、私たちは棚田の保全活動にご賛同いただける企業や個人の皆様からのご支援を募り、これまでにボランティア活動へのご参加、募金やQR決済による寄付、棚田保全活動のための資材や消耗品のご支援など、さまざまな形でご協力をいただいてまいりました。ご支援をいただける皆様に心より感謝申し上げます。
星峠の棚田を守る会
会長 粂井貴志
「守り隊」募集
2025年度からは新たに「守り隊」を結成し、広く会員を募集します。会費は、棚田の維持・保全活動のための費用として活用されます。また、星峠の棚田を未来へつなぐために大切なのは、ここで育ったお米を多くの方々にご購入いただき食べていただくことです。「星峠棚田米」は100%星峠の棚田産。生産者の顔が見える安心・安全なお米です。これまで「星峠農産」が販売していましたが、本年度より「星峠の棚田を守る会」にて棚田保全費用を含み販売することとなりました。会員限定の棚田保全体験(お米と施設利用特典付き)やお得な棚田米をご購入の際には「守り隊ステッカー」をお贈りします。皆様の力を合わせ、無理なく楽しみながら「星峠の棚田」を未来へ繋げていきたいと考えております。「守り隊」を通じて、この日本が誇る棚田の風景を次世代へ引き継いでいくために、皆様の温かいご支援を心よりお願い申し上げます。
星峠の棚田を守る会「守り隊」とは米販売
星峠の棚田は厳しい自然環境でもありますが、特別な厳しい条件が揃うからこそ、美味しいお米が育ちます。栄養豊富な「粘土質の土壌」、昼夜の「寒暖差」、そして雪解け水を含んだ「自然の天水」。この恵まれた環境で育ったコシヒカリは、ミネラルを豊富に含み、一粒一粒に旨みがぎゅっと詰まった絶品の味わいです。山々に囲まれた美しい棚田で丁寧に育てられたお米は、生産者の顔が見える安心・安全、100%純粋の星峠棚田米です。また、農林水産省が2024年から進める「見える化」ラベル(みどりの食料システム法)において、私たちの取組が最高評価の三つ星を獲得しました。中干しによるメタンガスの発生を抑えた温室効果ガス削減やあらゆる生物に優しい農業を星の数で評価・表示するものです。[登録番号2024-1013-0468]
星峠棚田米の購入はこちらから鑑賞カレンダー
春(雪解けから梅雨時期まで)と秋(11月初旬から積雪まで)には、田んぼに水が張られ、美しい「水鏡」の風景が楽しめます。「雲海」は各季節の早朝に鑑賞できることが多いです。冬季は豪雪地域のため鑑賞はご遠慮ください。ご希望の方には雪上ガイドをご用意いたしますので事前にご予約をお願いいたします。
カレンダーはおおよその時期を示しており、その年の天候や状況によって前後する場合がございます。
棚田鑑賞のお願い
星峠の棚田は観光用地ではなく、集落の住民が先祖から受け継ぎ、大切に耕作を続けてきた私有地です。見学や撮影の際は、以下のマナーをお守りいただきますようお願いいたします。
- ・田んぼや畔、畑には入らないでください。
- ・山菜や野菜、きのこ、山野草などの無断採取は一切お控えください。
- ・農耕車が優先です。農作業の妨げにならないようご注意ください。
- ・ゴミは必ずお持ち帰りください。
- ・農作業中の方を無断で撮影しないでください。
- ・夜間は街灯がなく真っ暗になります。車の移動には十分ご注意ください。無灯火での移動は絶対におやめください。
- ・冬季(降雪期間中)は安全が確保できないため、鑑賞や撮影はご遠慮ください。
ドローン撮影について
- ・ドローン撮影は、「航空法」や「小型無人機等飛行禁止法」を遵守し、必要な許可を事前に取得してください。
- ・必要な申請(例:「無人航空機飛行許可」(国土交通省)や「道路使用許可」(警察署))は、撮影者の責任で行い、許可を得てください。
- ・離発着の際は十分に安全を確保し、農道や私有地(棚田、畑など)での離発着は行わないでください。
撮影や取材・収録について
星峠の棚田でのマスメディア(新聞・雑誌・テレビ・ラジオなど)による取材や収録、映画・CMなどの撮影、またはドローン撮影(個人含む)を行う場合は、事前に十日町市観光協会へご連絡ください。企画内容や詳細が分かる資料の提出が必要です。棚田は私有地であるため、撮影や取材には地元(棚田の所有者)の理解と許可が必要です。 また、棚田保全活動に役立てるため、「撮影協力金」をお願いしております。
撮影協力金:半日25,000円、一日50,000円
撮中型・大型バスの有料化について
星峠の棚田へは集落の細い道を通過する必要があります。また、第一展望台、第二展望台の駐車場やトイレの整備や維持にも費用が掛かります。そのため、2026年度より中型・大型バスの乗り入れが有料化されます(旧小学校の大型駐車場は無料)。詳細は、お問い合わせください。企業名や車両登録番号、乗入れ予定日時の提出が必要です。
観光利用協力金:大型5,000円、中型3,000円
星峠の棚田は地域の宝であり、未来に守り続ける美しい日本の原風景です。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
星峠宿
「星峠宿(ほしとうげじゅく)」は、里山観光と稲作農業の調和を大切にし、美しい「星峠の棚田」を未来に繋ぐために誕生しました。1日1組限定のツリーキャンプでは、100坪の広々とした敷地にツリーハウスや絶景風呂、キッチンを完備し、特別なひとときをお楽しみいただけます。緑が美しい季節にだけオープンする棚田カフェ「CHAYA」では、里山ならではの味わいをご堪能いただけます。また、宿泊可能な里山ワーケーションハウス「IZUMIYA」は、自然豊かな環境でリラックスしながら働く新しいスタイルをご提供します。星峠の美しい自然に囲まれた特別なひとときを、ぜひご体験ください。
星峠宿里山ガイド&体験
四季折々の美しい風景が広がる里山で、自然と暮らしを体感できる特別な時間を過ごしませんか?地元を知り尽くしたガイドが、棚田を巡りながら、里山の文化や自然の恵みをご案内します。田植えや稲刈り、薪割り、山菜採りなど、里山ならではの体験をご用意。五感を使って自然に触れ、日常では味わえない特別なひとときをお楽しみください。
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- ●電車の場合
ほくほく線「まつだい駅」下車 タクシーで約20分 - ●車の場合
関越自動車道「六日町IC」より国道253号線を車で約1時間
北陸自動車道より「上越IC」より国道253号線を車で約1時間
《まつだい駅(道の駅ふるさと会館)からのルート》
所要時間 約20分
R253を上越方面へ進み、「池尻」交差点を斜め左に曲がりR403(右側ガソリンスタンド側)に入って約15分です。